みなさんは日々の生活において、照明をどのように捉えていますか?
ただ日の入りから日の出まで、生活を維持するための、1ツールとしてのみ利用していますか?
それとも、生活のシーンに応じて、照明の配置・色・照らし方などにも気を配っていますか?
心理学者ラッセルが、光が感情に及ぼす効果を検証し、提唱した「感情モデル」(快適感と覚醒感の2軸で表現される)は有名ですが、照明の効果を有効活用すれば、私たちの日々のパフォーマンスは向上しやすくなるのです。
そこで本日は、「照明を利用して、気持ちをコントロールする方法」というテーマのもと、日々の生活のシーン別に、その活用法を以下にご紹介します。
照明を利用して、気持ちをコントロールする方法
起床時
まず起床したら、太陽光を5分くらい浴びる事をおススメします。
これにより、目の中に光を取り入れられ、脳内を覚醒させ、体内時計のずれがリセットされ、交感神経が優位になり、活動モードに切り替わります。
生活のスタイル上、夜勤の人など、太陽光を活用出来ない方もいらっしゃると思います。
そんなときは、照明を有効活用してみましょう!
具体的には、電球色の蛍光灯、またはLEDを天井に2灯以上+天井から壁に向けて2灯配置すると良いと、言われています。
理由として、暖色(電球色も含まれる)は、太陽光に近い光なので、自然な目覚めを演出する効果が期待できます。
また、天井から壁に向けて、2灯配置する事により、間接照明による、くつろぎ効果もプラスされるので、よりスムーズな目覚めをサポートしてくれるのです。
起床はその日の活動のスタート地点です。
照明の色・配置を工夫し、快適な目覚めで、心身ともにすがすがしい気分を味わい、一日をパワフルに乗り切っていきませんか?
活動する時
家を出て仕事をしている時は、交感神経が優位の状態、つまり活動モードを安定して保つ事が大事です。
そんな時は、昼白色の蛍光灯、またはLEDをシーリングライト(天井から下に円形カバーで覆っているもの)、1灯の配置が
おススメです。
理由として、寒色(昼白色も含まれる)は、覚醒効果があり、脳を目覚めさせ続ける効果が期待できます。
また、交感神経が優位の状態をキープするには、光による刺激を一方向から体全体に受ける事が効果的であるため、シーリングライトは最適なのです。
あなたも、シーリングライトを有効活用し、モチベーション高く、仕事に取り組んでみませんか?
集中したい時
例えば、期日の迫った仕事や資格試験の勉強などで集中したい時、あなたならどのような対策を取りますか?
耳栓をして外音をシャットアウトする、集中が出来るように机上を整理整頓し、余計な情報が入ってこない環境を整えるなど、
人それぞれやり方はあると思います。
では、このような時、照明をどのように活用すればよいのでしょうか?
そんな時は、昼白色の蛍光灯、またはLEDを天井に、10灯以上+天井から壁に向けて2灯配置すると良いと言われています。
先ほどもお話しした、寒色の覚醒効果と間接照明による、適度なリラックス効果が相乗効果を発揮し、ハイパフォーマンス状態を維持するのに最適な環境になるのです。
ここで1つ、みなさんに大切な事をお伝えします。
一般的に、人間の集中力は90分が限界だといわれています。
ただ、がむしゃらに集中しても、時間が長くなればなるほど、ハイパフォーマンス状態を維持するのは、難しくなってくるのです。
そこでみなさんに、効果的な時間管理術をご紹介します。
イタリア式時間管理術「ポモドーロテクニック」です。
具体的には、25分間を1セットとしてタスクに取り組み、間に5分の休憩を挟み、4セット実行後に長めの休憩をとるという方法です。
集中したい時、照明活用法と合わせて、試してみてはいかがでしょうか?
くつろぐ時
夕食や食後の時間、あなたはくつろぐために、どのような工夫をされていますか?
リラクゼーションCDをかける、アロマを焚くなど、人それぞれ、ご自分なりの方法はあると思います。
ではこのような時、照明をどのように活用すればよいのでしょうか?
そんな時は、温白色(暖色よりの寒色)の蛍光灯、またはLEDを天井に2灯以上+天井から壁に向けて2灯配置すると良いと言われています。
温白色は、寒色と暖色の中間色であり、活動モードを休息モードに切り替えやすくしてくれる役割を担ってくれるのです。
また、食事の色をおいしそうに見せてくれる効果もあり、家族だんらんの雰囲気をも、演出してくれるのです。
みなさんも、温白色の照明をリビングに配置し、リラックス効果とともに家族の仲をより円滑にしていきませんか?
就寝前
就寝前は、天井照明をOFFにし、暖色である電球色の電球を2~3個、目線より下(できれば足元)へ配置しましょう!
電球色のオレンジの光は、人に安らぎを感じさせるのに最適です。
また、暖色の光を浴びる事により、脳内にメラニンが作られ、自然と入眠へ促す効果もあるのです。
足元照明も副交感神経を優位にし、最もリラックスできる環境を演出するのに有効なのです。
最後に1つ、みなさんに大切な事をお伝えします。
最近、就寝直前まで、スマホを利用している人に多く見られる、睡眠障害(夜、目が冴えて眠れない現象)が、増えているのをご存知でしょうか?
これは、スマホのディスプレイが発している、ブルーライトを大量に浴びるのが原因だと言われています。
では、ブルーライトとはどのような光なのでしょうか?
ブルーライトとは、朝の太陽の光に多く含まれている光であり、網膜が刺激を受け、メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が抑制され、脳内が覚醒してしまうのです。
心当たりがあるという方、今から寝よう!という時に、逆効果の行動をとってしまっているという事を、まずは自覚しましょう!
少なくとも、就寝2時間前からは、スマホ・PC・テレビを消して、ブルーライトを浴びない方がよいといわれています。
読書や音楽を聴くなど、入眠しやすい環境・体制作りに気を配ってみませんか?
いかがでしたか?
本日は、わかりやすくお伝えするために、日々の生活のシーン別に、「照明を利用して、気持ちをコントロールする方法」をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
私たち人間は、日常で照明をはじめ、デジタル機器から受ける、ブルーライト、看板のネオンサインなど、さまざまな光の影響を受けながら、生活をしているという事をご理解いただけましたでしょうか?
同じ光の影響を受けるのなら、この記事の内容を参考に、ご自分がハイパフォーマンスを出せるように、有効活用してみませんか?
まとめ
照明を利用して、気持ちをコントロールする方法
- 起床時
- 活動する時
- 集中したい時
- くつろぐ時
- 就寝前
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