一年の計は元旦にありというが、心理学的にどうなの?

人間の心理
スポンサーリンク

ichinennokei-sinrigaku
みなさんは、新年を迎えるにあたり、何か新たな目標を掲げるほうですか?

それとも、365日の中の1日として、普通に過ごしますか?

世間一般では、「一年の計は元旦にあり」と、よく言われますが、この言葉の意味を正確に把握している人って、案外少ないのではないでしょうか?

そこで本日は、新年を迎えるにあたり、2016年がみなさんにとって良い一年となりますように!という願いを込めて。

「一年の計は元旦にありというが、心理学的にどうなの?」というテーマの元、改めて「元旦」という一年の始まりの一日を、どのように過ごせばよいのか?ご一緒に考えてみたいと思います。

 

一年の計は元旦にありというが、心理学的にどうなの?

スポンサーリンク

毛利元就の言葉という説

まず始めに、「一年の計は元旦にあり」という、言葉の由来と意味について、諸説ある中から現在有力だとされている、2つの説をみなさんにご紹介します。

1つ目は、みなさんもよくご存知の、傑出した戦略家で戦国時代最高の智将である、毛利元就(もうり・もとなり)の言葉だという説です。

毛利元就は以下のように言いました。
「一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴(一番鶏が鳴く早朝)にあり。」

毛利元就は、何事も最初が肝心であるという事を意図したのだと言われています。

また彼は、こうも言っています。
「世の愚か者どもは、恵方を拝んで、とそを飲み、長寿・子孫繁栄を祝って浮かれているが、元旦は、そんな暢気(のんき)なものではなく、年の初めに一年の事をじっくり考える。それが本当の祝いというものである。」

戦略家である、毛利元就の一面が垣間見える気がしませんか?

みなさんも、毛利元就をお手本とし、元旦(年の初め)に、一年の事をじっくり考えてみませんか?

 

中国の書物「月令広義」の一節

2つ目の説は、中国の伝統的な年中行事、儀式、しきたりなどを解説した書物、「月令広義」(げつりょうこうぎ)の一節です。

この書物内に四計というものがあります。

①一日之計在晨 (一日の計は晨(あした)にあり)
②一年之計在春 (一年の計は春にあり)
③一生之計在勤 (一生の計は勤にあり)
④一家之計在身 (一家の計は身にあり)

この中から、1、2番目の、「一日の計は晨(あした)にあり、一年の計は春にあり」を、「一年の計は元旦にあり」と、いったという由来があるのです。

晨(あした)は、朝という意味で、春は、中国の暦でいう正月にあたります。

そして、「一年の計は元旦にあり」には、続きがあるといわれており、それが、3、4番目の計にあたります。

③一生の計は勤にあり
④一家の計は身にあり

3番目の計は、「まじめに努力することで、人生が決まり」を表し、

4番目の計は、「身の振り方や生き方で、一家の将来が決まる」事を意味しています。

みなさん、いかがでしょうか?中国の伝統的なしきたりの中にも、現代に生きる私たちに活かせる知恵がありますよね?

元旦を大事に過ごし、まじめに努力し続け、ご家族を含めて、ご自分らしい生き方を実現するヒントとして、活用してみませんか?

 

心機一転の効果

では次に、心理学的に見た、「一年の計は元旦にあり」の意味と、元旦の効果的な過ごし方をご紹介します。

「元旦」という日、自体が、人に一年の始まりの特別な一日という心理を働かせやすくし、去年の出来事を水に流して、気持ちを刷新させるという、「心機一転」の効果をもたらすのです。

カウンセリングやコーチングなどでも、「何か具体的な成果を得る」ためのコツとして、「具体的な目標設定」と「小さな成功体験の積み重ね」は重要であり、メンタル的にも、「具体的な目標設定」に最良な日が「元旦」なのです。

みなさんも「元旦」に「具体的な目標設定」をし、今年一年、実りある年にしていきませんか?

 

去年一年間を振り返る効果

先ほど、メンタル的にも、「元旦」に「具体的な目標設定」をする事が、効果的だというお話しをさせて頂きました。

それに関連した事で、もうひとつみなさんに大切な事をお伝えします。

「元旦」に「具体的な目標設定」する際に、最も重要なのは、今の自分の立ち位置を、正しく把握する事なのです。

自分が、どこに立っているのか?わからない状況下で、「具体的な目標設定」なんて出来ません!

ではどのようにすれば、今の自分の立ち位置を、正しく把握する事が出来るのでしょうか?

それは、「去年一年間を振り返る」、事なのです。

つまり、去年立てた目標の中で、出来た事、出来なかった事を正しく把握する事がとても重要なのです。

出来た事に対しては、自分を誉める事により、自信につなげた事により、次へのモチベーションUPの効果が期待できます。

逆に、出来なかった事に対しては、なぜ出来なかったのか?という、原因の分析をした上で、今年も引き続きチャレンジする価値があるか?どうか?を自己判断します。

後は、引き続きチャレンジする価値があると判断したもののみ、別の方法を模索しながらPDCAサイクルに従い、努力を継続するのみなのです。

まず始めに、「去年一年間を振り返る」事からはじめ、自信とモチベーションUPした状態で、「元旦」に「具体的な目標設定」をし、実行する事で成果を挙げていきませんか?

(PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。 Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。)

 

先延ばし症候群のリセット効果

最後に、「一年の計は元旦にあり」の、意外な心理的効果をご紹介します。

みなさんは普段、どの位ご自分との約束を忠実に守っていますか?

諸説ありますが、ある分析結果によると、大学生の80~95%、成人の15~20%は、「明日やればいいや」と、自分との約束を先延ばしする、思考回路のクセが定着しているのだそうです。

ではなぜ、自分との約束を先延ばしにするのでしょうか?

理由は簡単で、人との約束の場合、守らなければ迷惑がかかるし、自分も困るのですが、自分との約束にはそれがないため、安易に考えている人が多いためなのです。

しかし、よ~く考えてみてください!

自分との約束を守れない、という状況を続ける事により、果たしてご自分の将来は明るいと言えるでしょうか?

他人は自分の思い通りに動いてくれませんが、唯一それが可能なのが自分自身です。

自分との約束が守れない事により、未来の自分に、ご自身で迷惑をかけている事になりませんか?

この、先延ばし症候群のリセット効果が、元旦、つまり「一年の計は元旦にあり」という、心理的要素から期待が出来るのです。

あなたも、「元旦」に自分との約束の先延ばしをリセットし、ご自身との約束を忠実に守る事で、明るい未来を自らの手で築いていきませんか?

 

いかがでしたか?

本日は、「一年の計は元旦にありというが、心理学的にどうなの?」というテーマの元、改めて「元旦」という、一年の始まりの一日を、どのように過ごせばよいのか?

ご一緒に考えてみましたが、いかがでしたでしょうか?

「元旦」を、365日の中の、ただの一日と捉えるのか?それとも、「一年の計は元旦にあり」と捉えるのか?

捉え方ひとつで、人生は自分の望む方向へ舵を切れるのだ!という、希望が湧いてきませんか?

2016年申年が、みなさんにとって良い一年となりますように!

 

まとめ

一年の計は元旦にありというが、心理学的にどうなの?

  • 毛利元就の言葉という説
  • 中国の書物「月令広義」の一節
  • 心機一転の効果
  • 去年一年間を振り返る効果
  • 先延ばし症候群のリセット効果

コメント

タイトルとURLをコピーしました