自分に自信がない時、映画を見て主人公になりきってみない?

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あなたは、ヒーロー物の映画を見た後、主人公になりきった気分になり、「今の自分なら、どんな事でも出来るんじゃないか?」と、思った事はありませんか?

特に、自分が映画を見ている間に急成長したわけでもないのに、不思議だと思いませんか?

そこには、あたかも自分が主人公と同じ体験をしたかのように感じる、「疑似体験」をする事により、心へプラスの作用をもたらし、学習効果があるという事が、心理学の分野でわかってきているのです。

本日は、自分に自信がない時、映画を見て主人公になりきるなど、わかりやすい「疑似体験」をする事により得られる、「心理学的な効果」とその実例をご紹介します。

 

自分に自信がない時、映画を見て主人公になりきってみない?

心理学を活用した疑似体験の学習効果について

始めに、みなさんの中で、「学習する」というと、どのような行為をイメージしますか?

世間一般に、学習と言うのは、頭で理解して記憶して行く行為なのです。

これに対して、心理学的な「学習」とは、疑似体験をする事によって、体と頭(心)を連動させる事であり、その内容をより深く強く刻む事が可能になるのです。

また、疑似体験をする事によって、主人公(他者)を自分の如く理解が出来る可能性が高まり、心の器を広げて行く事も可能になるのです。

特に、自分に自信がない人にとって、心理学を積極的に学ぶ事は、コミュニケーションを円滑にし、良好な人間関係を築く事を後押ししてくれるので、仲間からの他者承認が得られやすくなり、自信につながるという効果も得られるのです。

あなたも、心理学科のある大学や専門機関、通信教育などを通じて、メンタルの知識を学び、実生活に役立ててみませんか?

 

疑似体験の効果①:テリトリー効果

次に、心理学での「疑似体験」を活用した学習効果について、今章と次章でご紹介します。

まず一つ目の効果として、「テリトリー効果」が挙げられます。

人には無意識に、「テリトリー」と言う空間を作り出す事があります。

例えば、複数の人が集まった飲み会などで、二人だけ会話をしている人がいると、なかなか二人の会話の中に入れない事がありますよね。

この現象は、二人だけの空間を感じ取って、その空間を潰さない様にする抑制力が第三者に現れるためです。

では、このテリトリー効果を利用して、「疑似体験」を有効活用し、自分に自信を持つには、どのようにすればよいのでしょうか?

例えば、同じヒーロー物の映画を見た直後、主人公になりきった気分の人とふたりで、感想や気づきなどをシェアしてみてはいかがでしょうか?

この行為は正に、「テリトリー」という空間を作り出す事になるため、仲間意識が高まり、お互いの存在を承認する事にもなる為、自分に自信を持つ事にもつながりますよ。

 

疑似体験の効果②:共感が好感度を高める

ニつ目の効果として、「共感の効果」が挙げられます。

人には、様々な価値に対する感情があります。

ただ、共感を得れない内容というのは、疎外感(仲間はずれ)を感じてしまう事もあります。

例えば、コレクターが集めているコレクションなども、その価値を共感の出来る人がいなければ、自己評価する事が出来なくなり、嬉しさも半減してしまうものです。

喜ぶ事以外にも、喜怒哀楽の感情が一致する人とともに、実体験や「疑似体験」をする事により、その人に対して同類と言う関心を高める働きがあるのです。

これは、仕事関係や恋愛関係でも効果が現れる物であり、他者に対して共感する事によって、同類という価値感情を相手に対して与える事が可能になり、お互いの絆を高めて行く事が出来ようになるのです。

 

疑似体験の活用方法①恋愛編

最後に、心理学での「疑似体験」を活用した実例について、今章と次章でご紹介します。

今章のテーマは、「恋愛」です。

ある30代女性が、彼と付き合うまでの経緯を話している内容です。

『いつもと違う所に出かけるなどして、自分と付き合っているイメージを作らせるようにしていました。5回目のデートで向こうから告白されて、付き合う事になりました』(30代の女性)

一見何気ない内容なのですが、「テリトリー効果」「共感の効果」が、散りばめられているのに気づきましたか?

まずは、「いつもと違う所に出かける」という事。

これは、見ず知らずの場所へ行く事により、「ふたりで協力して物事を進めて行かねば!」という、協力体制が築かれやすくなり、「テリトリー効果」はもちろんの事、目の前の同じ出来事に対して、お互いを同化させる「疑似体験」を行う事により、共感が得られやすくなるのです。

「僕と付き合うと楽しいよ!」と、口で百回言われるよりも、はるかに効果的であり、自分に自信を持つ事にもつながると思いませんか?

 

疑似体験の活用方法②恐怖編

心理学での「疑似体験」を活用した実例について、今章のテーマは、「恐怖」です。

少し、学問的なお話しになりますが、現代のストレス社会ならではの病と言われている、PTSDや恐怖症への治療として、「疑似体験療法」は有効だとされています。

実際、ネズミを使った新たな研究で「疑似体験療法」は、脳内で恐怖を作り出す恐怖神経を黙らせるだけではなく、扁桃体の抑制機能を再構築するという事がわかりました。

あなたは、「ホラー映画を見ると気持ちが安心する」という体験ありませんか?

では、なぜこのような心の働きが起こるのでしょうか?

まず、恐怖は防御的、生存的な本能的感情です。

そして、安全への退避の動機を起こす役目を果たしています。

恐怖状態に陥ると、脚などの筋肉に血液が集中され、これにより人間は、より素早く行動する事が可能となります。

また、身体は瞬時の凝固を起こして、より優れた反応の有無を大脳に判断させます。

大脳では、ホルモンが分泌され、脅威に対する集中が高まり、最も正確な反応を分析する事が出来ます。

即ち、心身とも最高の反応が可能の状態となり得ます。

映画を観る場合は、ご自分でフィクションであり、疑似体験であると分かっていますので、ある意味、余裕をもって(自分自身楽しみながら)上記の状況を味わえる訳です。

だから、あなたは気持ちが安心出来るのです。

 

いかがでしたか?

本日は、自分に自信がない時、映画を見て主人公になりきるなど、わかりやすい「疑似体験」をする事により得られる、「心理学的な効果」と、その実例をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

物が世の中に溢れている現代社会では、今「心の時代」が到来しつつあります。

あなたも、「疑似体験」を有効活用した心理学を学ぶ事により、ご自分の「心の働き」を自ら理解する事により、自他ともに存在を承認し合える「良好な信頼関係」を築き、自信を持って人生を歩んでいきませんか?

 

まとめ

自分に自信がない時、映画を見て主人公になりきってみない?

  • 心理学を活用した疑似体験の学習効果について
  • 疑似体験の効果①:テリトリー効果
  • 疑似体験の効果②:共感が好感度を高める
  • 疑似体験の活用方法①恋愛編
  • 疑似体験の活用方法②恐怖編